仏検２級２次対策

今日は会社の近所の神社でお祭りがありました。
チョコボールでなかよくなったコンビニの店員さんのアンジュさんとお祭りにいって、そのあといっしょにご飯食べました。
アンジュさんとは一度ゆっくりお話してみたかったのです。
彼女は日勤（12時から17時）を週５日、深夜勤（22時から翌朝６時）を週４日というすごい働き方をしています。日勤のあと家事したり仮眠したりして深夜勤、そのまま家事をして仮眠するかしないかでまた日勤みたいな日々をすごしているのです。平均睡眠時間３時間とか。高校生の妹さんと二人暮しで彼女が生活を支えているとのこと。すごいです。
彼女、いまはコンビニでバイトしてますが、じつはいろんな才能をもった方だということがわかりました。
４年制大学で心理学を勉強していて大学院にも進学するつもりだったらしいのですが、諸般の事情により断念してしまったそうです。彼女の書いた卒論がアメリカの大学の先生の目にとまり、こっちにきてネゴシエーターになる勉強しないかね、と言われたそうですが、これも断念せざるを得なかったとのこと。
また、エレクトーンの先生の資格ももっていて教室を開くこともできるらしい。
さらに、ネイルアートの技術もかなりのもので、バイトしていたサロンの先生からお店を出せるわよってお墨付きももらっていたらしい。
いろんな才能・技能ありながらコンビニバイトしていますが、そのコンビニ仕事だってハンパじゃないです。ソフトクリームづくりの技能・筆記試験に合格してソフトクリーム・マイスターの資格ももってます。ソフトクリーム製造マシーンの清掃・点検も彼女がするらしいですが、その機械が「かわいくてたまらない！」って思えるところが素敵です。何事にも真剣に取り組む姿勢がすばらしいです。
さらに感心してしまったのは、そのコンビニには毎朝５時ころに「おかまちゃんラッシュ」というのがあるそうです。フィリピン・パブみたいなとこで働いている「おかま」ちゃんたち（おそらくニューハーフの方たち）が仕事帰りに寄ってくらしいのです。コンビニのレジには客層キーというのがあるのをご存知でしょうか。顧客情報を集計管理するために、お客さんの性別・年代を記録するのです。アンジュさん以外の店員さんは、「おかま」ちゃんたちを「男性」として客層キー押すらしいですが、アンジュさんはしっかり「女性」として対応しているとのこと。性別の自己決定権を擁護する実践をするひとが、ここにしっかり存在するのだなあと感動した次第です。
さて、ここから本題の、仏検２級２次対策の話です。
アンジュさんの勤めるコンビニには毎朝やってくるおじいちゃんがいるそうです。このおじいちゃん、おそらく脳血管系のご病気をしたらしく、足が不自由で、舌もうまく回らないらしいのです。だから、コンビニで店員さんに話かけても、おじいちゃんが何を言っているのかさっぱり理解できないらしい。でも、アンジュさんにはおじいちゃんが言ってること、わかるっていうんですよ。それを聞いて「ああ、そういうことってある！」と思いました。
わたしの友人の幼いころの話ですが、その友人の妹がまだ赤ちゃんでバブバブことばしか話せなかったころ、そのバブバブことばを通訳してお母さんに伝えてたというのです。お母さんにはバブバブとしか聞こえない音が、友人には意味をもったことばとして理解できたというのです。
また、2002年のテレビフランス語会話に柿木理紗ちゃんていう子が出てました。この子のおかあさんはアルジェリア人でフランス語話者なんですが、理紗ちゃんは日本で育ったためかフランス語は話せなくて、お母さんも日本語はほとんど話せない。でも、おかあさんの話すフランス語はわかる、というのです。不思議だなあと思ったけど、そういうことってあるんだなと思いました。
結局、単語とか文法とか、そういうことでなくて、心というのは伝わるのだなあと思ったのです。相手の言っていることがわかるんだという確信だったり、わかりたい！っていう情熱、愛情があれば、心というのは通じるのかな、と思ったのです。
仏検２次試験は面接で、試験官とフランス語で対話します。想定問答をフランス語で用意するという勉強ももちろんしますが、フランス語でお話することを楽しむつもりで臨もうと思います。試験の場ではありますが、自分がなぜフランス語を勉強しているかってことを伝えたいし、相手の方がそれについてどう思われるのかってことを、じっくりうかがってみたいと思います。
さて、アンジュさんとはお食事のあと、お酒を飲みにいったんですが、彼女、強い強い。なんでも、おとうさんが「これからの女の子はお酒が強くないと悪い男に飲まされて何されるかわからんぞ」と言って、幼いころから常に食卓にお酒があって、飲んでたそうです。結局、ふたりで２時間弱で焼酎のボトル１本空けてしまった。９割がたの男どもは彼女に手を出す前に撃沈されるでしょう。あっぱれです、アンジュさん。