映画

トリュフォー、ある映画的人生 (平凡社ライブラリー (422))」読了。
トリュフォーの伝記であり、ヌーヴェル・ヴァーグの歴史でもある。
トリュフォー個人にクローズアップするかと思えば
時代背景を大きくとらえる俯瞰ショットが織り交ぜられ
読んでいて実に映画的な感覚をうける、秀逸な書である。
さらに、トリュフォー作品のいろいろな場面が目に浮かび
そこにトリュフォーの個人的体験がオーバーラップする。
著者山田宏一氏の構成力にうならされる。
しかし、なによりも、トリュフォーはじめ
カイエ・デュ・シネマに集まった映画中毒の連中の
もう映画が好きで好きでたまらなくてハチャメチャをやってる
強烈なパワーが熱気がビンビン伝わってくる。
この本を読まずにトリュフォーいいね、とか
フランス映画についてちょっと語ったりしてしまったことが
いまとなっては恥ずかしい次第です。
映画ファン必読と言っちゃっていいでしょう。