@うち

「革命戦士ゲバラ」を観ました。
革命戦士ゲバラ! [DVD]
1969年作のアメリカ映画。
ゲバラが死んだのが67年だからわずか2年後に作られている。
かなり生臭い作品です。
ゲバラ役の人、あんまりかっこよくないし。
ゲバラが規律に厳格で、裏切り者をためらわずに処刑したり
革命成立後は旧政府の要人などを相当数処刑したことなどがきっちり描かれている。
ボリビアでのゲリラ戦が農民たちの支持を得られなかったこと、
食糧が不足し腐肉を食べていたためにみんな皮膚病になっていたことなど
結構イタイ。
かっこいいイメージが支配的なゲバラだが、
客観的な彼の姿を知ろうとするにはよい作品だ。
私がこれまで読んだゲバラに関する本では
彼はソ連の援助を受けることに対しては非常に懐疑的、消極的だったように思うが
この映画ではゲバラカストロに進言してミサイル基地建設の話が決まったとなっている。
そのへんどうなんだろうか。


ところで、ゲバラというと思い出されるのが傑作アニメ「ガンバの冒険」である。
白イタチ、ノロイが支配する島のネズミたちを救うために
ガンバ、ボウボウ、ヨイショ、学者、詩人、イカサマ、チュー太が海を渡って闘う。
それって、やっぱりグランマ号でキューバに渡ってゲリラ戦をやったカストロゲバラをイメージしたものだよなって思う。
子供のころ見たときにはもちろんそんなこと思わなかったけど。
ガンバでは個性的な登場人物たちが協力して闘うんだ。
ガンバ:負けん気が強くて明るくてカリスマ性のある指導者
ヨイショ:腕っ節が強く人情味のある親分肌
学者:博識なインテリ
詩人:実は医者なんだけどこよなく詩を愛する酔っぱらい
イカサマ:ワルなんだけど男気のあるやつ
ボウボウ:臆病なんだけど気はやさしくある種女性的なものを象徴する
ガンバと詩人にゲバラ像が強く投影されているように思うんだけど
革命家に求められる要素って、結局こういうことなんだよなと改めて思ったりした。