私とフランス語 前史(1)

20世紀最後の年、2000年のこと。
当時わたしは19世紀末から20世紀初頭の時代の各国の小説を読み漁ってました。
激動の時代に人々はどう考え、どう行動したかを知りたかったから。
当時朝日新聞の日曜日読書コーナーでは著名人が若い頃に読んだ本を紹介するコーナーがあって
田辺聖子だったかな、たしか、彼女が「チボー家の人々」のことを書いていました。
60年安保のころ、多くの若者が読んだ本であり、彼女もまた手にとった本だと。
「チボー家」はわたしの実家にも全5巻そろっていました。「黄色い本」ですね。
父の本です。60年安保世代です。
その背表紙はよく見ていたのですが、手にとって読むことはありませんでした。
20世紀も終わるその年、「チボー家」を読破しよう、
その新聞記事を読んで思いました。