サッカーワールドカップを見て考えたこと。
日本は予選リーグ敗退ということで
もっぱらフィジカルの弱さが指摘されていたように思います。
それは一面の真理だとも思いますが
武術を学ぶ自分からすると
「当たり負けしない強さ」よりも「しなやかな体さばき」を重視する必要あるのではと思います。
名選手といわれる選手はけっこう小柄なひとが多いと思います。
ジーコもそうだし、マラドーナリトバルスキープラティニなどなど。
彼等に共通するのは圧倒的な安定感。
タックルをかわしても体勢を維持してシュートを打てる。
そのような身体の動かし方は武術から学ぶところ、かなりあると思いますよ。


新しい監督のオシム氏は走ること重視のサッカーだそうで、これはとても大事だと思います。
ただ、走り方にしても、日本には「ナンバ走り」という古来からの走り方があります。
腕を振り、身体をうねらせて走る走り方は体力の消耗がはげしく、相手に動きを察知されやすい。
しかし、右手と右足、左手と左足というように手足が連動して動くナンバはそれとは対照的です。
江戸時代の飛脚の走り方ですね。
陸上の末続選手が実践して有名になったかと思います。


さらにオシム氏は考えるサッカーということで、これも重要かと。
しかし、そのためには自由な発想と想像力も大事で
それは子供のころからのそういう自由さを身につけていくことが必要かと思います。
いわば、サッカーだけに限らず、教育制度そのものを見直していくことがいるのかもしれません。


戦術的にも、東洋武術を参考に攻守の統合という考え方はどうだろう。
よく「攻守の切り替え」と言われますが、「切り替え」というように「攻」と「守」を別々に考えるのではなく
もっと一体的に考えていくことはできないだろうかと思います。


などなど、いろいろ考えるところありましたが、
わたし自身はワールドカップで勝った負けたということにはほとんど関心がないです。
サムライ・ジャパンとか言ったり、顔に日の丸描いちゃったりとか
アホか〜と思ってます。
それよりも、あの選手のタックルのかわし方は見事だったなあ、とか
見事なドリブルでディフェンダーを抜いたなあとか
そういうとこで日本的な美しいしなやかなプレーが見れたらいいなあと思います。