タイガーマスク VOL.18 [DVD]」見ました。
タイガーマスク VOL.18 [DVD]
全105話、見終わりました。
小学生のころ最終回を見て感じたような感動はありませんでした。
最終回自体は、タイガー・ザ・グリートをコテンパンにやっちゃって
殺しちまったなってことで、ふむふむという感じで納得。
それよりも、最後の試合に臨むまでの伊達直人の心境の描写が
かなりじっくり描かれていたのが、驚きでした。
このへんの記憶が正直あまり残っていなかった。
子供にはよくわからなかったということでしょうか。
死を覚悟して闘いにのぞむ心境。
これは、初回放映時(69年)であれば、機動隊との闘いに臨む
全共闘学生の心境とたぶるところがあったのではないかと思う。
あくまでフェアプレーで闘うタイガーに対して反則の限りをつくすグレート。
それは、丸腰の学生に警棒を振り下ろし、催涙弾を水平発射した機動隊と重なる。
最後には、グレート以上の反則技でもって勝利するタイガーの姿は
その後、尖鋭化していく学生運動の未来をも暗示しているようにも思われる。


暴力に対しては暴力で応じなければならない。
これは一定の真理である。
個人間の闘いであれば、一方が他方を完全に制圧すれば闘いは終わる。
しかし、集団同士の闘いにおいては、他方を皆殺しにするのでない限り、
暴力の連鎖となっていく。
最凶テロ国家アメリカとイスラム諸勢力とのテロの連鎖を食い止めるためにはどうしたらよいのか。
国際社会は明確なビジョンを持ちえていない。


武道を学ぶものとして考えることがある。
武道における最高形態は、闘わないことであると思う。
これは核抑止論のようなものとは違う。
すなわち、ガチガチに殺気を出し合って闘えないという硬直状態を維持する、ということではない。
まずは、敵を作らない、ということである。
他者のことをよ〜く理解し、分かり合うことこそ武道の目指すことではないかと思う。
国際政治は複雑であり、このような論はあまっちょろい理想論とされがちだが
自分としては堅持していきたい考え方である。