三島由紀夫複雑な彼 (集英社文庫)」おふろで読了。
複雑な彼 (集英社文庫)
安部譲二をモデルにした小説。
三島と安部譲二は親交があったのですね。
安部譲二が用心棒をしていたゲイバーで知り合ったらしい。

 三島由紀夫先生は、あの市ヶ谷の自衛隊で憤死なさる前の晩、私に電話を下さって、六本木にあったミスティーというクラブにある先生のお酒を、自由に飲んでいいとおっしゃって下さいました。
 「ブランデーやウィスキーでしょうから、置いといても悪くなることもないでしょう。永い御旅行ですか」
 とうかがった私に、言葉短く、
 「ああ、そうなのだ」
 とおっしゃった先生でした。

三島は、相当に安部譲二のことを気に入っていたようだ。