谷口ジロー冬の動物園 (ビッグコミックススペシャル)」を読みました。
冬の動物園 (ビッグコミックススペシャル)
谷口氏が漫画家を目指していた自身の青春時代の自伝的漫画。
1966年から68年にかけての東京での物語。
騒然としていた時代の雰囲気と
もがきながら何者かになろうとする青年の心情がオーバーラップする。



今日は祭日で仕事も休みだけど
どこにも出かけずうちでゴロゴロしていた。
勉強しなきゃと思いつつ何にもしてないし。



第五章「長い休日」の中のモノローグ

それからほぼ2週間あまり―――
遊びに行くお金もなくなったせいもあるが、
僕は部屋にとじこもって迷いながら描きつづけていた。
「はあ……
 いったい何をしているんだろう。」
結局、僕は作品を完成させることができなかった。
「………僕に、マンガが描けるのだろうか……」
こうして――僕の長い休日は終わった。