会社の社内ネットワークが整備されてきて、最近は他の営業所の朝礼記録が読めるようになった。
ある営業所の朝礼で、海外の長編小説ベスト100を特集した雑誌のことが紹介されていた。
これはチェックしなくっちゃということで検索。
新潮社の「考える人」という雑誌だと分かったので帰りに早速購入した。
考える人 2008年 05月号 [雑誌]
作家、批評家、翻訳家などが選んだランキング。
自分はベスト100のうちどのくらい読んでるかなと数えたら
わずか12作品だった。
う〜ん、まだまだ。
7月になったら、とりあえずランキング1位の「百年の孤独」あたりから読んでいこうと思った。
しかし、わがゾラ作品はまったく圏外だった。
鹿島茂氏が「ルーゴン・マッカール叢書」として挙げているのみ。
たいしたランキングじゃないね、と負け惜しみ。


この雑誌で実はもっと興味があったのは鶴見俊輔高野文子の対談。
高野さんの写真もあって、初めてお顔を拝見した。
あ〜、そのままって感じ。
鶴見氏はご高齢で何だか自分の言いたいことを延々と話しちゃってたけど
高野さんの次の言葉は印象的だった。

 私は『黄色い本』のなかでは、読書はすばらしいと言ってみたりしていますが、一方では、本なんか読まないほうがいいぞ、とも言っているつもりなんです。どうも私は小説の本を、ハウツー物として読むくせがあるらしいんですね。再読をしないというのもそのへんにあって、二回読んだら作者の意見を二度聞いたことになり、これを正しいと思い込むかもしれない。そういうわけで一回きりなんですが、その一回が誤読だったりするんですよね。正確な判断のためのはずが、全然役立っていない(笑)。
 私は現実の方が大事だと思ってるんですね。漫画なんかかいてちゃいけないし、ましてや読んでちゃいけないし、とついつい言いたいところがあるんですけど、だめですか(笑)。みんな読みすぎじゃないでしょうか。本も映画も漫画も。


確かに。
同感。