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告発 デラックス版 [DVD]」を観ました。
告発 デラックス版 [DVD]
アルカトラズ刑務所における囚人虐待を告発した実話に基づいた映画。
もっとも事実どおりではなく、相当脚色されているらしいが。
主人公の囚人が、たった5ドルの窃盗で逮捕された経験がるというのは
レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャンを思わせる。
独房に3年間、投獄されて異常な心理状態にあったというのは
ディケンズの「ニ都物語」でバスティーユに投獄されていた囚人の
心理描写の克明さを思い出させた。
もう一人の主人公、青年弁護士がエミール・ゾラを尊敬していた
なんていうのは、はまりすぎてるね。
映画「ゾラの生涯 [DVD] FRT-187」が背景にすけて見える。
アルカトラズモノっていうのはいくつかあるみたいだけど
小学生のときに観た「アルカトラズからの脱出 [DVD]」はよかったなあ。
それはいいとして
裁判は結局、弁護士側の勝利となり、
アルカトラズ刑務所の非人道的な実態が明るみにだされることになる。
しかし、日本ではこんなことがあります。

4刑務官に有罪判決、1人無罪 名古屋刑務所革手錠事件
2007年3月30日(金)12:21 朝日新聞
 名古屋刑務所(愛知県三好町)で02年、受刑者2人が革手錠付きベルトで腹部を締められて死傷したとされる事件で、特別公務員暴行陵虐致死と同致傷罪などに問われた刑務官5人について、名古屋地裁の伊藤納裁判長は30日、4人を執行猶予付きの有罪とする一方で、1人を無罪とする判決を言い渡した。有罪とされた被告の弁護側は控訴する方針だ。

あ〜あ。
あと、この映画を観て思ったのは、
弁護士は、被告人の囚人とたっぷり時間をかけて面談をして話を聞き出している点。
そのなかで友情が芽生えるのも、この映画の見所だけれども、
日本での刑事事件では、弁護士が拘置所に収監されている被告人と接見できる時間なんてごくわずか。
警察とか検事にはたっぷり絞り上げられるのに
被告人になったとたんに犯人へと高速でカタにはめられていくのが
日本の刑事事件の現状です。
おっとっと、
アメリカだって、別に人権尊重のすばらしい国なんかじゃないですけどね。
グアンタナモ、僕達がみた真実」で描かれているように
テロとの闘いなんて大義のもと、さんざんひどいことしてますから。