今日は川口市にあるNHKカーカイブスに行ってきました。
京浜東北線西川口の駅から
1時間に1本しか出ていないバスに揺られて
とても辺鄙なところにある税金浪費型巨大複合公共施設スキップシティで下車。
日曜日だというのに閑散とした施設内の奥のほうに
番組公開ライブラリーというのがあって
過去のNHKの番組を見ることができます。
私のお目当ては「世界わが心の旅 宮崎駿 サンテグジュペリ 大空への夢 南仏からサハラ」
だったのですが、これは公開されていなんだって。
せっかくこんなど田舎まで電車代バス代払って来たのに
すごすご帰るのもあれなんで
何かおもしろそうなのあるかなと思っていたら
三島由紀夫関連でかなり貴重な映像を発見して堪能しました。


1966年放送 「あの人にあいたい」
自宅で撮影されたもの。
戦後の日本は工業化されただけでなんら知的再建はされていない。
現代の死にはドラマがない。
人は自分のために生きるのみでは満足できず
大義のために生きたいと願うもの。
しかし、自分も「葉隠」の作者がそうだったように
長生きして畳の上で死ぬことになるだろう。
などと語っていた。


1966年放送 「自作朗読」
ラジオ番組で短編「サーカス」を朗読している。
朗読の前に、少しお話があって
体力のあるうちに長い小説を書いておきたいということで「豊饒の海」シリーズの構想を語っている。
また、年をとったら藤原定家のことを書きたいなどとも言っていた。
この番組を、後年映像も交えて再構成した番組もあったので見ました。


1968年放送 「特別番組 川端康成氏を囲んで」
川端がノーベル文学賞を受賞した翌日、
川端邸にて川端と三島と伊藤整との鼎談。
三島にとって川端は師と仰いだ人物。
川端のことを評して、力みがない、剣道で言えば無刀の境地と言っている。
タバコを吸ったり、収録の時間が気になったのか腕時計をちらっと見たりする
三島の姿が印象的だった。