荘司雅彦著「男と女の法律戦略 (講談社現代新書)」読了。
男と女の法律戦略 (講談社現代新書)
弁護士の著者による、主に男女間の問題についての
法律的アドバイス
私はテレビが壊れてることもあって全く見たことないのですが
最近のTVの法律相談番組というのは人気があるらしく
そういうのを見て法律事務所に相談に来る人が多いらしい。
しかし、その手の番組で紹介されているのは
ごく限定された条件のもとでのケースであって
現実はもっと多様であり、
番組と同じような結果が期待できずに
逆ギレする人も多いそうである。
「あるある」にしろ
テレビの情報番組を信じきっちゃう人って
まじヤバイっす。
まず根本的に情報の取捨選択、判断能力がくるってるから
健康状態も悪いし
身の回りにもトラブルが絶えないのではないだろうか。
それはさておき、
「断固として不倫を否認する女性」という項があって
既婚男性と一緒にホテルに入った写真が証拠としてあっても
「偶然足をくじいたからホテルに入ったんです」
なんて言うらしい。
まじですかと、以前の私なら思ったかもしれないですが、
毎日毎日、裁判に接している今となっては
そういうのあるあるあるあるあるーって納得。
実際、こないだも
旦那の不倫を察知した妻が私立探偵をやとって
ホテルから旦那と不倫相手が出てきた現場を押さえたんだけど
まさにその瞬間に、妻、旦那の両親にまで囲まれながらも
その女性はシラをきりとおし、
裁判の反対尋問でも完全にバックレ通したというケースがありました。
弁護士も裁判官も誰も
彼女の言葉を一切信じていないこと明々白々な空気が
ありありと伝わってくるのですが
それでも、ときにえへっ♪みたいな笑いを交えながら供述する
その女性の態度にはびっくりしました。
なにが彼女にそこまでさせるのか。
やっぱり愛の力?
と思いました。
ていうか、不倫に走る女性の場合、
男の背後にいる奥さんに対する優越意識、勝利感というのが
自己陶酔的快感をもたらしている場合が往々にしてあるのだろうと思う。
しかし、本書でも述べられているが
いわゆる不倫というのは、相当な割合であるだろうと思われます。
そもそも「不倫」という言葉自体がおかしいですよね。
倫理的に言えば、人そのものを愛するならば
相手の社会的な条件は捨象されてしかるべきで
配偶者、子がいようが
経済的に裕福だろうが貧乏だろうが
関係ないわけです。
愛もない結婚生活を続けることこそ不倫でしょう。
しかし、現行法では不倫相手には損害賠償請求が
成り立つので、そのへんも考えたうえで行動することは
自分自身の自由を失わないために必要でありましょう。